中古の一戸建てやマンションのリフォームについて
中古の一戸建てやマンションを購入してリフォームするメリットとして挙げられるのが、何と言っても費用が安く済むということです。一戸建てもマンションでも中古は新築と比較しても、色々な地域で販売されているので、閑静な住宅街や煌びやかな繁華街など自分が希望する地域で探すことができるのも魅力と言えます。
新築を購入するよりも希望する地域に安く購入でき、そこからリフォームすることで自分が求めている空間を手に入れることができるので、お得感も大きいかと思われます。
ただ、リフォームする際に何でもできるかというとそのようなことはないので注意が必要です。
一戸建ての場合
まず一戸建てについてですが、一戸建ての場合は全体をリフォームすることができます。そこにはもちろん外装も含まれます。必要だと感じれば耐震性や断熱性を高めることも可能であり、間取りを変えたい希望があれば自分の暮らしに合わせて変えることもできます。
ただ、間取りを変える際は変えることで耐震性が落ちてしまったりしないような工夫が必要になるので、安易に柱や補強部材の筋交いをを取ることはできません。耐震性をキープもしくは高めつつ間取りを変えるのが重要になります。
また、敷地によって決められている建ぺい率や容積率などの法基準を破って増築することはできないので注意しなければなりません。中古の一戸建てを購入しようと内見をする際にどうしても目に見える部分にばかり目が行きがちですが、重要なのは目に見えない部分の劣化になります。目に見えない部分の劣化が激しいとリフォーム費用は高くなり、予定よりも多くのリフォーム費用が掛かってしまうことも考えられます。できれば内見は専門家と一緒に行くといいでしょう。
敷地面積×建ぺい率/100%=建築面積
【計算例】100㎡×50%/100%=50㎡
敷地面積×容積率/100%=延べ床面積
【計算例】100㎡×80%/100%=80㎡
マンションの場合
マンションの場合のリフォーム可能部分は専有部分の住宅設備機器や内装になります。
例えば、バルコニーやサッシ、共用で利用している配管(パイプスペース)、玄関ドアの外側、専有部分でもコンクリート造の壁等はリフォームすることができません。(天井、床、壁の張り替え等は可能)
ただ、これら以外の専有部分に関しては基本的にリフォームすることが可能なので、一度すべての内装を解体し、自分にとって最適な間取りを考え、最初から内装を作り直すこともできます。
一戸建てに比べると制限がありますが、マンションであってもこれまでとは大きく異なった希望通りの空間を手に入れることができます。
監修者のアドバイス
以下は私(高田弘美)の持論です。
リフォームの目的は、人それぞれの価値観等により内容が千差万別です。
数年先の建替を前提のリフォームなら元の建物の品質は我慢して取りあえず快適に住めるリフォームになるでしょう。
20年以上住むためのリフォームは、元の建物の品質(構造的、意匠的に魅力がある)が重要です。
アメリカなど、中古住宅市場が確立している所は、住み替えを前提に住宅を購入している場合が多いため、建物の品質が問われるようです。
中古のリフォームは依頼者と受け手側の意思疎通が重要だと思います。