髭太郎様(熊本県・30代)の体験談【リフォームの成功は事前の打ち合わせが大切】
先月の下旬の事でした。実家の店のリフォーム工事を行いました。
約15年くらい営業していた居酒屋を閉めることになり、リニューアルオープンのためのリフォームを知り合いのリフォーム会社に依頼しました。
昭和の雰囲気のお店で、近所のお客様でにぎわっていたのですが、最近では市街地に飲食店が増え、しょうがなくおしゃれな風貌に店を変えることにしたのです。
これがリフォーム前の外観と内装です。
まず、打ち合わせした内容は、設備や椅子、カウンターをすべて処分しスケルトンにして、設備の配置や机やいすの種類は後で考えることにし、さらに既存のトイレと表のシャッターを新品に取り換え、外壁を鉄壁にするという案でした。
トイレは今まで和式タイプだったので、洋式の温水洗浄便座付きのタイプにしました。
また、トイレの向きも元々入り口側だったのを東側に変えました。
そして2階へ続く階段も新しく設置しました。今までの階段は、急な傾斜でほぼ、はしご状態だったのです。
今まで2階は休憩室だったので、上り下りがとても大変でした。
それから既存のシャッターも取り換えました。今までのものは手動タイプで、上げ下げするのに結構な力が必要で(少し建物が傾いていたため)、自動タイプに変えました。
さらには、床の下地が土間だったので、コンクリートで固め、今までむき出しになっていた配管や水道管もコンクリート下に埋め込みました。
そしてその内容で見積りをだしてもらうと約250万くらいで、当初の予算の300万を大きく下まわることになったので発注をかけました。
結局、今後は店をリニューアルして、飲食店を続けるという選択肢ではなく、テナントとして貸し出すことにしたのです。
実際に、賃料を15万円に設定すると、1年5ヶ月で元が取れるので悪い案ではありません。
次に、外壁工事のスタートです。
実はこの外壁工事に一番時間がかかり、約2週間かかってしまいました。今まではいわゆるトタンタイプでした。
さびで穴が開き、営業中はすきま風や水漏れなどでとても苦労しましたが、今回は鉄壁というもので、強度は良く、軽く、しかもリーズナブルでとても気に入りました。
東側の壁全部と、南側の壁一部を施しました。今までの竹材のような素材から一転、シックでモダンなタイプに仕上がりました。
私は正直勉強不足で、壁の種類はサイディングというものくらいしかないと思っていましたが、鉄壁という素晴らしい素材のものがあるということを業者さんに聞けてとても勉強になりました。
これがリフォーム後の外観です。
そしてここまでの作業で約3週間。残りの作業は、大工工事です。
トイレの建具や、柱の一部取り付け、階段のべニア板の取り付けなどの仕上げの過程になります。ある意味では、ここの作業が大切になると思います。この工程が約1週間。約1か月ですべての工事は無事に完了しました。
つい先日、完成後の確認をしました。
これがリフォーム後の内装です。
私は正直、ここまで古い建物だからと思って、完成の姿にあまり期待をしませんでしたが、実際見てみると感動するくらい自分の予想を遥かに超えていました。
少し手直しするところはありましたが、すぐに直してくれました。私は心から業者さんに対する感謝の気持ちが湧いてきました。
また、業者さんのおもてなしで、中古の台所シンクをサービスで付けてくれました。
早速、借り手を探し始めました。
そして、こんな奇跡があっていいものなのか、なんと完成2日後に借り手が見つかり、契約に向けて打ち合わせをしている段階です。
私は最初、リフォームには反対でした。実際、貸し出すときに、スケルトンにすると、次に借りる人がリフォームをしなくてはいけないため、費用が大幅にかかってしまうからです。
実際に仕事上そのようなお客様のお言葉を聞いてまいりました。特に飲食店では、既存の設備や客室をそのままの配置や状態で使いたがるため、スケルトン物件はあまり人気がでません。
逆に言うと、借り手のターゲットを飲食店に限らず、事務所や塾、物販店、洋服屋など、色々なジャンルのお店が入れるようにしたのは正解でした。
飲食に特化する貸し方よりも、万人受けする貸し方の方が、お客様の問い合わせ数も増えるからです。
今回思ったことは、いくら古い建物でも、リフォームをすることで立派な新築にも近い状態で生まれ変わることができるということです。
さらに、思いきったプラン(例えば居ぬきからスケルトンにする)を協議し実行することで使い勝手がよくなり、今回のように貸し出すときは、ターゲットが広がり、お客様が付きやすくなります。
業者さんが心を込めて工事をしてくださり、立派な状態に変身させてくれる。とても素晴らしいと思います。
リフォームを成功させるためには、業者さんとの念入りな打ち合わせをすることが必要だと思います。
私は、1週間に3~4回は打ち合わせていました。
実際に、業者さんの他の仕事の合間に時間を作ってもらっていました。
金額の交渉や、見積りの内容に1つでもわからないことがあれば聞いたり、調べたりしていました。とにかく失敗したり後悔したくなかったのです。
高額なお金を払って工事をしてもらうので、当然のことだと思います。その結果、工程の確認もスムーズに行え、金額も予算よりもかなり安くなり、完成後の感動も大きく、いい借り手の方にも恵まれました。
工事をする前の事前の段階ですが、それが何よりも成功するための秘訣だと私は思います。
そして何度も打ち合わせする中で、お互いに意見の食い違いで口論になることもありました。でもそれは、お互いこのリフォームに関して本気だからです。
業者さんとの信頼関係が深めれば深まるほど、いい仕事に結びつき、いい結果に結びつくのだと思いました。
最近では、私のようなタイプの方は少なく、お互いにあまり熱意をもった打ち合わせなどをする人はいないと思います。でも私は人の信頼の強さが必ず色々な結果に結びついていくと思っていますし、今回で確信しました。そしていずれは、私の家のリフォームをするときもこの業者さんにお願いしようと思います。
みなさんは、それぞれやり方が違ったり、考え方が違ったりするかもしれませんが、私の経験が少しでも誰かのお役に立てることができていければ幸いです。